滋賀県守山市に本店をかまえる、洋菓子専門店「ドゥブルベ・ボレロ」
シェフは世界で評価される渡邊雄二さん。
今回は渡邊雄二さんの奥様、夕香里さんにお話を伺ってきました。
名店を一般人代表の私が取材させて頂きました!
ドゥブルベ・ボレロとは
シェフのプロフィール
三重県の洋菓子店に生まれた渡邊雄二さんは、大学卒業後に鎌倉市の「レ・ザンジュ」で修行を行いました。
磨いたものは”本場ヨーロッパの感性・技術”
4年間の修行後、実家の老舗洋菓子店へと戻りましたが、三重という土地では本場の味は受け入れられませんでした。
本当に自分が作りたいもの、食べてもらいたいものを作りたい渡邊さんは、一念発起して独立。
奥さんである夕香里さんの地元である滋賀県守山市にお店を構えました。
まさに裸一貫でのスタートだったそうです。
渡邊(Watanabe)のWを、フランス語で読むと”ドゥブルベ“
ご夫婦が好きなフランス映画が「愛と哀しみのボレロ」
そして夕香里さんが好きなバレエの作品”ボレロ“から名付けたとのこと。
お二人で始められたお店らしい、素敵な店名ですね。
お菓子の紹介
ドゥブルベ・ボレロにはヴィエノワズリー(パン)、プチガトー(ケーキ)、焼き菓子、ショコラなど、多種多様な商品が並びます。
一部の商品をご紹介。
アイアシェッケ
皆さまご存じ、ドゥブルベ・ボレロを代表するお菓子「アイアシェッケ」
ドイツ、ドレスデン発生のベイクドチーズケーキです。
①そぼろ状のクッキー
②バターとカスタードクリームの層
③クリームチーズ主体の層
(ラムレーズン入り)、
④サブレ生地
という4層構造の重厚感。
店内ではこちらを頂きました。
サクサクし過ぎていない、絶妙な食感で、口いっぱいに濃厚な味が広がります。
濃厚なんですが、乳臭くなく、甘さにもキレがあるように感じます。
【アイアシェッケ】
一皿 ¥454 (税込)
ハーフ ¥1,080 (税込)
ロング ¥2,160 (税込)
【アイアシェッケ】
一皿 ¥454 (税込)
ハーフ ¥1,080 (税込)
ロング ¥2,160 (税込)
ボンボンショコラ
2022年のC.C.C外国部門で、金賞&アワードのW受賞となったボンボンショコラ。
2023年1月からは、受賞作4種を含む全30種のショコラがラインナップ。
(時期によって変更があります)
パリで誕生した世界最大級のチョコレートの祭典”サロンデュショコラ・パリ“で、
C.C.C.(クラブ・デ・クロクール・ドゥ・ショコラ)という会がボンボンショコラのコンクールを開催。
22年11月のコンクールにて、その最高位である金賞と、功労賞(アワード)の2つの賞を獲得されました。
受賞したのは、
■オペラ・エテ
■ノワゼット・バナーヌ
■ペルー・プリュス
■抹茶アプリコット
この4種。
見目麗しいだけでなく、2層、3層からなるショコラには、シェフの拘りがこれでもかという程に詰まっています。
お店でボンボンショコラのリストが貰えますので、リストを見ながら食べてください!
口いっぱいに美味しさと世界観が広がりますよ。
【ボンボンショコラ個箱入り】
4個 ¥1,404 (税込)
8個 ¥2,506 (税込)
10個 ¥3,132 (税込)
【ボンボンショコラ個箱入り】
4個 ¥1,404 (税込)
8個 ¥2,506 (税込)
10個 ¥3,132 (税込)
ギモーブショコラ
ギモーブとはふんわり・しっとりした食感の、マシュマロのようなお菓子です。
カカオが混ぜ込まれたギモーブを、ダークチョコでコーティングしたこのお菓子。
軽い食感なのですが、口の中いっぱいにチョコレート感が広がります。
一口サイズで、お酒を飲みながら食べるのもいいかもしれません。
【ギモーブショコラ】
8個入 ¥1,361 (税込)
【ギモーブショコラ】
8個入 ¥1,361 (税込)
ドゥブルベ・ボレロの成り立ち
開業初期の苦悩
今や名実ともに一流の渡邊さんですが、ここに至るまでの苦労は計り知れないものでした。
2004年の開業当時は、”スイーツ”という言葉すら出だしの時代です。
渡邊さんの本格的な洋菓子は、特に滋賀県のような地方の土地ではなかなか受け入れられませんでした。
いわゆる”日本の昔ながらの味”を求めるお客様がほとんどだったんです。
①シブースト(上に焼いたカラメルがあるケーキ)
→焦げているとご意見
②ザッハトルテ
→ジャリジャリするとご意見
③ボンボンショコラ
→お酒が入っているとご意見
それほどに、本物の洋菓子が浸透していなかったんです。
転機
転機が訪れたのは2007年。
テレビで大杉漣さんがアイアシェッケを紹介されたことで、全国的に人気が爆発。
連日の問い合わせに、WEBサイトがパンクしたほど。
当時は今ほど通販のシステムが整っていない時世です。
どれだけ大変だったかは想像だにできません。
困難を乗り越え続けて
2013年には大阪本町に2号店を出店。
2014年にはC.C.Cでの金賞を初受賞するなど、日本を代表する名店へとなっていきました。
ですがレベルの高いお菓子を、それを欲するお客様に食べてもらい続けるために、相当な困難を乗り越え続けているんです。
その困難の一つが、人手不足。
ドゥブルベ・ボレロは工場を抱えた会社ではなく、オーナー型のお店。
工場が楽というわけではありませんが、ここではラインに流れるものを捌けばいいという訳ではありません。
マルチで早い仕事が求められるでしょうし、下積み時代には補助作業ばかり。
決して楽な仕事ではないでしょう。想像以上の根気も必要と思います。
ですから道半ばに脱落してしまう人もいます。
そして困難を乗り越えた先に、独立して巣立っていってしまうこともあるのです。
ドゥブルベ・ボレロは独り立ちができるような教育方針(後述します)ですから、育った子がいなくなる事は常なのでしょう。
シェフの目標
渡邊さんが開業した時の第一目標は、
「大人のためのスイーツを作る」こと。
そして、次に打ち出した目標は、
「フランス的パティスリーを目指す」ということ、
※ブランジェリー(パンやお菓子など、色々あるお店)
その2つを達成、継続している渡邊さんの次の目標は、
「サバイバル」
生き残ることだそうです。
お弟子さんの教育
ドゥブルベ・ボレロは師弟制度を取っていて、”弟子“を抱えられています。
師と弟子、そして家族。
その関係性は非常に濃いものです。
そのため教育も、お弟子さんの将来の糧となる、とても濃密なものとなっています。
フランス旅行
ドゥブルベ・ボレロでは年に1回、渡邊さんとお弟子さん達の皆でフランスに研修旅行に行くことが恒例行事となっています。
6泊8日ほどの長旅で、レンタカーを借り、通訳を雇い、食材の産地や、現地のパティスリーなどを訪問するんです。
主な目的は、
■伝統菓子の、本物の味を知ってほしい。
アレンジを加えることがあるにしても、先ずは本物を知ることが大切。
■本場のお菓子を食べていても、ボレロは負けていない。自分たちがやっていることは間違っていないという自信をつけるため。
■塩やワインなど食材の産地を巡り、自分達が日々使っている材料の造詣を深めるため。
この材料を使わせてもらっているという念を抱いてもらうためです。
これら3点が主な目的ですが、従業員の方がいつかフランスで独立したいときの下見にもなっています。
この旅で、フランスとのパイプを作ることができるんですね。
多大な費用がかかるうえ、この間は本店、大阪本町店とも休業して収益もありません。
それでも毎年かならず行います。
それも全ては、お弟子さんの教育のためなのです。
まかない
ドゥブルベ・ボレロでの恒例行事に”まかない“があります。
もちろんお菓子ではなく食事のまかないです。
渡邊さん、新人問わず、全員が順繰りに料理を振舞います。
まだ日の浅いまかない担当だと、本当に凄まじい味の料理が出てくることもあるそう。
ですが美味しくなるよう徐々に改善していきます。
それはお菓子作りにも繋がることなんです。
シェフが決めたルセット(レシピ)は勝手に変えられませんが、いつか自分でレシピを考案するその日のために、まかないで思考の癖をつけていくのです。
渡邊シェフのもとで学びたい、夢のある方!根性のある方!
ぜひドゥブルベ・ボレロの門を叩いてみてください!
滋賀にある、世界に向けた洋菓子店
どんなお客様が来られるのかをお聞きしたところ、土日は他府県から来られる方が多いそう。
滋賀に在住のお客様でも、大阪や京都から移住されてきた方が多いようです。
もちろん開業当時と比較すると、滋賀の方にも受け入れられているのでしょうが、まだまだ都会の人からの評価の方が高い模様。
まさに孤軍奮闘です。
世界に向けた洋菓子店が滋賀県にあるという地の利を活かして、滋賀県のみなさんにもぜひドゥブルベ・ボレロの洋菓子を食べていただきたいです!
行かれた時にはまずはアイアシェッケを一度食べてみてください。
食べやすく、本格的な洋菓子のなかでは入門編のようなお菓子です。
きっとあなたの新しいスタンダードになるはずですよ!
世界観のあるお店ですから、数年前に1人で初めてギフトを買いに行った時は緊張した記憶があります。
ですがお洒落だけれどアットホームでもある素敵なお店で、ホっとした気持ちになれるお店ですよ。
お店の詳細情報
店名 | 守山本店 | W.ボレロ(ドゥブルベ・ボレロ)
業種 | 洋菓子専門店 |
所在地 | 滋賀県守山市播磨田町48-4 |
TEL | 077-581-3966 |
営業時間 | 午前10:00 ~ 午後7:00 |
定休日 | 毎週火曜日、第1・第3月曜日 |
HP | https://wbolero.com/ |
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