関西、関東からでも1泊2日でOK!波佐見焼の窯元巡り
食器や雑貨が好きな方なら一度は耳にしたことがあるであろう、波佐見焼。今や全国区の産地ですね。
波佐見焼の産地、長崎県波佐見町は佐賀県との県境にあり、伊万里、有田、波佐見と並んだ磁器の一大産地です。
佐賀県唐津市、伊万里市、武雄市、嬉野市、有田町、長崎県佐世保市、平戸市、波佐見町の7市町は肥前やきもの圏として日本遺産に登録されており、お互いの産地が共存しながら発展してきた歴史を持ちます。
波佐見焼は400年の歴史を持つ長崎県波佐見町を中心とする焼き物をいい、白磁に絵付けを施された一般食器を多く生産されてきました。古くは伊万里、有田焼として生産されてきましたが、近年は商社や窯元の努力もあり、波佐見焼がブランドとして定着しています。
そんな波佐見焼はおしゃれな器が多く、いつか行きたい憧れの産地の一つではないでしょうか。
でも九州の最も西にある長崎県だから関西からでもすごく遠い場所だと思っていました・・・
でも実際に行ってみた感想は、工夫次第で1泊2日の行程でも十分楽しめることがわかりました。
初めて行った波佐見町は山あいののどかで美しく、温泉もある素敵な街でした。
そしてどのメーカー、窯元の器もおしゃれでステキでした。
これから本格的にスタートする秋の行楽シーズン。9月17日から陶器祭りなどのイベントもたくさん始まるみたいですよ。
今年はちょっと足を伸ばして波佐見焼の窯元巡りしませんか?きっとお気に入りの器に出会えるはずです。
移動を工夫して、波佐見まで行ってしまえばこっちのもの!
窯元同士の距離が近いので、一日あれば十分回れます。
2日たっぷり窯元巡りもよし、2日目は佐世保や長崎で観光やグルメもよし!充実の旅行になること間違いなしです。
後半に関西からの行き方3パターンを紹介しています。時期と方法を選べばかなりお安く行けることもわかりました。
関東(東京)からの行き方も調べましたのでぜひ参考にしてください!
波佐見についたら「くらわん館」で気になる窯元をチェック!!
佐世保駅、もしくは長崎空港でレンタカーをかりたらさあ出発。佐世保から波佐見町までは下道で約40分、長崎空港からは約1時間で到着です。
佐世保からは高速を利用するともう少し早く着きそうです。朝夕は通勤ラッシュで意外に混みますので、レンタカーを返す際は余裕を持って早めに動いてくださいね。
波佐見町に入ったらまずはくらわん館へ。そしてこのパンプレットをゲット!!
このパンフレットが一番情報が多彩で見やすいと思いました。窯元巡りから観光、飲食まで一つの地図に集約されているのでこれ一枚で波佐見を遊び尽くすことができる便利なアイテムです。
くらわん館は波佐見の中心部からやや東にある陶芸の館の中にあり、波佐見町観光協会、波佐見焼振興会と併設しています。
くらわん館では20社以上の波佐見の有名なメーカー、窯元の焼き物を一度に見ることができ、またその場で購入することもできます。
なので時間がない人もある人もまずはここをスタートにするのがオススメ!
気なる窯元やメーカーの商品をチェックしてショールームに行くための情報収拾をしましょう!
オススメの波佐見焼が買える店 9選
ここからは実際に足を運んだお店8店を紹介いたします。この他にも素敵なお店がたくさんありますので、ぜひ現地へお越しの際は自分好みを器をさがしてくださいね。
aiyu (アイユー)
佐世保から下道で行く場合、県道1号線を通って波佐見町に入ると程なくして見えてくるのがアイユーさんです。アイユーさんはテキスタイルの文様を器に落とし込んだORIMEのシリーズやこどもや力の弱い年配のかたでも使いやすいユニバーサルデザインのMOTTEなどを手掛けられています。我が家の2歳の弟くんがまだまだスプーンで上手にすくえないのでこのMOTTEのプレートSをお土産にしました。リムの立ち上がりを上手に使ってすくう練習をしています。
NATURAL69 (ナチュラルロック)
natural69さんはココマリンやヤンケのようなポップでかわいらしいシリーズから焦がし呉須や粉引釉など伝統や趣を感じる器まで幅広いラインナップを揃えておられます。波佐見、有田地域の窯元の強みを活かした商品作りを行っているメーカーです。最近角皿の使いやすさに気づき購入しました。クジラもツバメもシンプルだけどとっても可愛いデザインです。
NISHIYAMAギャラリー
歴史を感じる建物が今なお多く残る西山は駐車場からショップへ行くまでの間もワクワクドキドキ、期待がふくらみます。
昔の倉庫を改装したショップは趣があり、器がよりおしゃれに見える特別感のある空間です。人気のデイジーのシリーズもももちろん、あまり出回っていないセンティアカレイドのシリーズも購入できますよ。とにかくかわいい器がたくさん並んでいます。
翔芳窯 (しょうほうがま)
窯場の奥にショールームがあるので、訪問の際は予約を取られるのがベストです。窯元の雰囲気を間近で感じることができるオススメの窯元さんです。ナカムラが伺ったときはスタッフさんが元気に迎え入れて下さいました。窯場の通路を通りながら2階のショップへ案内いただくと、ローズマリーやマリーゴールドのシリーズが所狭しと並んでいます。
個人的なオススメはローズマリー。マットで深い釉薬とリムにきざまれたローズマリーの有機的な模様がリズミカルだけど落ち着いた雰囲気のシリーズです。釉薬が溜まってできるローズマリーの模様がなんとも素敵です。写真を撮りながらどうやらこの手の器がとても好きなんだと気づかされました。
HIROPPA (マルヒロ)
ナカムラが器に興味を持ち始めた2010頃にどの雑貨や器の特集にも掲載されていたのがマルヒロさんのスタッキングできるマグカップでした。「ハサミ」と名付けられたこのシリーズで波佐見という産地がを知った方も多いのではないでしょうか。事実波佐見焼を全国区まで押し上げたのはマルヒロさんではないかなとおもっています。
そんなマルヒロさんは2021年にヒロッパという複合施設をオープン。器の販売だけでなく、飲み物を飲んだり、子供が走り回れる広場もあるワクワクするような場所になっています。現代アートのアーティストの作品とのコラボレーションがポップでほかの窯元にはない雰囲気が楽しめますよ。
白山陶器
波佐見に訪れるまでは波佐見焼=白山陶器といった印象までありました。白山陶器は白がとてもうつくしく、透明感がある洗練された器がずらりと並んでいます。人気のブルームのシリーズもたくさん並んでいて、限定品もあるので白山陶器が好きな方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
和 山 (わざん)
行く前にぜひ和山さんのホームページをみてください。お餅のような機械で絵付けを行う動画、めっちゃ気になります。こんな風に絵付けされているんだという驚きとなぜか少しほっこりする内容でずっと見ていられます。
動画のフラワーパレードも素敵ですが、個人的には釉薬の濃淡で表現されている、ロンドやレリーフフラワーパレードがお気に入りです。
O YANE (オーヤネ)
O YANEは西海陶器さんが運営されている陶器のショップです。自社ブランドを中心に波佐見焼や有田焼などの窯元の商品も多数取り揃えています。commonやessence of life などのオリジナルブランドや産地の窯元が作った器まで多種多様な商品が揃います。産地の一番大きな商社さんだけあって商品の多さに圧巻です。
南倉庫 (西の原内)
西の原は旧福幸製陶所の当時の面影を残しながら現代の感性を備えた空間として、日々進化する、複合新設となっています。レストラン、雑貨屋、おにぎり屋さん、アイス屋、コーヒショップなど製陶で栄えた波佐見の町のランドマーク的なばしょとなっています。その中の南倉庫には西海陶器さんのオリジナルブランド、ハサミポーセリンや、サバト、ヌップなどのここでしか見ることのできない器がならんでいます。
※掲載している店内の写真はお店や窯元に口頭で掲載の許可をとって載せさせていただいております。
併せていきたい!おすすめスポット5 選
やきもの公園(世界の窯広場)
くらわん館のすぐ横にはやきもの公園があります。古代から近世にかけての世界を代表する窯12基を再現した世界でも珍しい野外博物館「世界の窯広場」があります。煉瓦造りの窯がなんだかおしゃれ。天気の良い日は心地よい風が吹きぬけるほっと一息できるスポットです。毎年ゴールデンウィークには「波佐見陶器祭り」が行われます。
金屋神社
波佐見町で一番歴史のある神社でおよそ1280年前に創建されたといわれています。
街のはずれに大鳥居があり、それを抜けてずんずん山手の方へこれでもかと進むと見えてきます。
苔むした趣ある参道(階段)を登ると本殿見えてきます。
参拝を済ませて目当てのお守りを買わせていただきました。お守りとおみくじが「コンプラ瓶」を模した磁器製でとにかくかわいいくてお土産にもぴったり。神社は基本的に無人のようで、人気のためお守りの種類によっては売り切れもあるようです。ちなみこのお守りは和山さんが作られているそうですよ。
住所:長崎県東彼杵郡波佐見町金屋郷
はさみ温泉「湯治楼(ゆうじろう)」
豊富な湯量と、良質な湯が人気。内風呂は、冷泉、重曹泉、高濃度炭酸泉の3種類があり、いずれも源泉かけ流し。
とにかくお湯がとろっとろで、まるでお湯につつまれる感じです。旅は移動の連続。知らず知らずのうちに疲れが溜まっているはずです。露天風呂に入りながらそんな疲れも日頃のストレスもきれいに流してしまいましょう。
お湯の効能でお風呂から上がった後もしばらくは体がホカホカしていました。
波佐見町歴史文化交流館
波佐見町の歴史と文化を学び、体験し、交流を目的とした博物館です。
波佐見町で出土した陶磁器や文献などおよそ250点をはじめ、1650年代に波佐見で作られ、東南アジアなどに向けて盛んに輸出された磁器などが展示されています。
先史から現代に至る波佐見の通史と波佐見町・波佐見焼の発展が分かる施設となっています。
有田ポーセリンパーク
宗政酒造株式会社が運営する「酒・器」のテーマパークとなっています。
パークのシンボルであるツヴィンガー宮殿を中心に
広々とした庭園・有田焼体験工房・登り窯・展示館・飲食店・お土産品売り場などの施設があります。
住所は佐賀県有田町ですが、波佐見町の中心からでも10分ほどでいけます。
関西から波佐見への行き方 3選
oqrustoreのある関西地域(滋賀県から)の波佐見へ行くにはおおまかに3つの方法があり、それぞれの方法ととおおよその金額を算出しました。さすが九州でも最西端にあるだけのことはあり、とにかく移動時間が長いのが難点です。
とはいえ少しでも時間効率よく回れるように真剣に調べました!!
どの行き方も一長一短ありますので、体調や時間、料金と相談して決めてくださいね。ちなみに今回は京都駅を旅のスタートとしています。また、現地に着いてからは基本的にレンタカーがオススメです。ちなみに借りたフィットは2日間で約9,000円でした!
レンタカー代、宿泊費は別途必要となり、また季節や社会情勢により変更が生じる可能性もあります。あくまで参考程度にしていただき、ご自身でお調べくださいね。
オススメ☆☆★ | 時間に余裕があって体力に自信のない方におすすめ |
---|---|
交通機関 | 新幹線(京都-博多)+特急 (博多-佐世保) |
おおよその価格 | 往復36750円〜 |
所要時間 | 片道おおよそ5時間 |
メリット | 比較的自分の好きな時間帯でアレンジできる 3パターンの中では比較的体力に余裕がある |
デメリット | 京都から福岡まで新幹線、福岡から佐世保まで特急に乗っても片道5時間かかる |
京都−佐世保間で片道5時間を要するので1泊2日には向かないかと思います。2泊以上可能であれば、比較的自分の好みで行程が組みやすいのが新幹線ではないでしょうか。
オススメ☆★★ | 関西国際空港からピーチ航空を利用して長崎へ |
---|---|
交通機関 | リムジンバス or 特急はるか + ピーチ航空 |
おおよその価格 | 京都−関空リムジンバス往復4,600円〜 関西国際空港ー長崎空港 往復10,000円〜 |
所要時間 | 飛行機だけだとおよそ1時間半(関空まではJR or バスを使用) |
メリット | 1日目朝の便(早朝)、2日目夕方の便に乗ると最大限時間が使えます 移動時間が一番短く、体力に自信のない方にもおすすめ |
デメリット | 午前の便に乗る場合は前日に関空近辺に到着おかなければいけない。 1日1便しかない場合がある。 夕方の便は日によって運行していない場合があります |
朝の7時10分関西国際空港長崎行きに乗るには前日に関空近辺で滞在する必要があります。曜日やタイミングによっては最も安く、早く行くことが可能です。帰りの長崎発関空行きは日によって午後の便がないので要確認を。
オススメ☆★★ | 夜行バスで前日出発、1日目から目一杯遊べる! |
---|---|
交通機関 | 夜行バス |
おおよその価格 | 京都ー佐世保 往復13000円〜 |
所要時間 | 片道およそ12時間半 |
メリット | 前日20時前出発、1日目の朝9時前には佐世保についているので目一杯遊べる 平均で一番安く佐世保まで行くことができる |
デメリット | 体力に自信のある方向け 拘束時間が片道約12時間と長丁場 |
ナカムラは体力にこれっぽっちも自信がなく、もうおじさんの域に差し掛かっているというのにこの方法で行きました。関西圏だとこの方法が平均して一番安く、かつ時間も最大限使えるのでオススメです。3列シートで独立しているので横は意外に快適でしっかり睡眠をとることができました。
オススメ★★★ | 行きは夜行バス、帰りは飛行機 |
---|---|
交通機関 | 行き:夜行バス 帰り:飛行機+リムジンバス or JR |
おおよその価格 | 行き:6500円〜 帰り:5000円〜 バス2600円 |
所要時間 | 行き:およそ12時間半 帰り:飛行機1時間半+京都駅までの時間 |
メリット | 比較的安く、かつ時間効率もいい 土日で予定を組めるのもうれしい |
デメリット | 長崎発 夕方の便がある場合のみ旅程を組むことが可能 |
1泊3日の旅程になりますが、金曜日の夜に出て日曜日の夜に帰ってくるという土日を目一杯使って長崎を満喫することも可能です。ただし、最終日の夕方に長崎を出る便がある場合のみの行き方になります。
佐世保でレンタカーを借りて長崎空港で返却も返すこともできるみたいなので、2日目にハウステンボスに行ったりと旅程に幅を持たせることもできそうです。
ライターオススメのバス旅をより快適にするためのアドバイス
・席を取る場合は座席表の右側を取る(運転席側)
今回利用したユタカライナーだとCの席(運転手席側)がオススメです。
理由は3列シートといっても等間隔に空いているわけではなく、AとBが近く、BとCの間に通路があって離れているので、Cが一番快適にすごせます。
・アメニティやサービスを確認
今回アイピローとブランケットがサービスで借りられるのを事前にホームページで確認していったのですが、実際はコロナのため貸し出し中止で借りられず。ホームページに掲載の情報から変更されている場合もありますので、気になる方は直接尋ねるのがベストです。
・車内の温度で調整できる服装を
夏とはいえ、空調の効いた車内で半袖は思った以上に冷えました。冬場は暖房の効きすぎで暑かったり、窓際は外気のせいで寒かったりする可能性があります。
しかも12時間と長丁場です。脱着で温度調整できる服装がオススメです。ネックピローがあると首が固定されて快適です。
昨今、咳をするのもはばかられますので、乾燥に弱い方はのど飴があるといいかと思います。
おすすめ贈り物
コメント