リネンの抗菌性について

麻とは何か?

絹(シルク)、木綿(コットン)、麻、羊毛(ウール)、ポリエステル、繊維の種類って色々あってなんとなく、何から取れて、こんな服や製品に使われているなどの想像は着くと思います。絹(シルク)なら蚕の幼虫がつくる繭から出来ていて高級な着物やスカーフに使われていて、木綿(コットン)は綿花から出来ていて一般的によく使われていて洋服やタオルに使われているなど。

ただ、麻に関しては一体原材料が何からできているのか知らない方も多いと思います。
麻だけ何故想像出来ないかというと、麻は「植物から採れる繊維の総称」で植物の茎の部分を繊維にしたものを全て麻と呼びます。(繊維表示上はまた違うので下の記事を読んで)

麻と言っても、洋服やシーツに使うものからロープやコーヒー袋に使うものまで色々な種類があるからパッと何なのか思い浮かばないのでは無いかと思います。

ちなみに、リネンはフラックスとよばれる亜麻から出来ています。

麻の種類に関してはこちらに書いてますのでお読みください。

麻(植物から採れる繊維)の成分

植物の幹や茎の部分はセルロース、ヘミセルロース、リグニンの3種類で構成されていて、主に繊維になるのがセルロース。

セルロースが食物繊維ということはよく知られていて芋類、ごぼう、キャベツ、レタスなどの野菜類に多く含み、日常からよく体に取り込まれている成分です。

抗菌効果のあるリグニン

麻には抗菌効果があるとはるか昔から言われていたのですが、実際にどの成分に抗菌効果があるのかがわかっていませんでした。それが近年の研究で麻には主成分であるリグニンに抗菌効果があることが科学的に証明されています。

リグニンとは植物が光合成を行うときにできる物質の総称であるポリフェノールの一種で、植物は自己防衛のためにポリフェノールを生成し、これによって紫外線、有害な細菌、そして活性酸素から自身を保護することができます。

ポリフェノールは、抗酸化や抗菌作用だけに留まらず、様々な効能を持っていて、例えば、ブルーベリーに含まれるアントシアニンは視力を改善する効果があると言われており、ウコンに含まれるクルクミンは肝機能向上に寄与するとされています。そして麻に含まれるリグニンは、タンパク質や金属イオンをも吸着する特性があります(リネンの繊維にはペクチンも含まれており、これも吸着力に寄与していると考えられます)。

リグニンによって吸着された汚れや臭いは洗濯を通じて徐々に除去され、清潔にします。古くから、リネンは洗うほどに白さと美しさを増すとされてきました。このリグニンが、清潔な繊維を保つ上で、大変重要な役割を果たしています。

minen(ミネン)の抗菌

近江の麻タオル「minen(ミネン)」を制作する段階で抗菌については非常に悩みましたが、速乾という雑菌が繁殖しにくい特性があり、上記のように自然の中にある抗菌作用があるので人工的な物質は付けるべきでは無いのではないか思い、抗菌処理を行うことをやめました。自然の風合いを感じていただけたらと考えております。

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この記事を書いた人

合同会社吉善 代表
バスケ好きのおじさんです。
草津でNBAのキャップをかぶっている人を見かけたらだいたい僕です。

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